−−−確実に・・・太ってる!!−−−
先月からケーキ屋でバイトを始めたネコ娘。
その店のオーナー兼パティシエはとても人が良く、休憩時間には必ずお茶とケーキを出してくれる。
それに確かな舌を持ち、的確にアドバイスをくれるネコ娘を信頼してくれて
試作品のケーキをいくつも味見させてくれ、帰りには___残り物だけど・・・___と、
ケーキを持たせてくれるのだ。
−−−断れないわよねぇ・・・だって、舌が蕩けるほど美味しんだもん・・・−−−
しかし・・・目の前の鏡に映し出される自分の姿は確かに腰回り・・・特にお腹がポッコリとしてしまい
今まで余裕のあったスカートも少し窮屈に感じる。
−−−これじゃぁ鬼太郎に相手にされなくなっちゃうよぅ・・・−−−
鏡の前のネコ娘が恐ろしい現実を突き付けられている頃、妖怪横丁では密かにこんな噂が囁かれ始めていた。
『ネコ娘のこと聞いたか?』
『あぁ・・・聞いた。あのお腹は確かだな・・・』
『相手は誰だと思う?まさか・・・鬼太郎が・・・』
『それはないだろ〜・・・黒鴉あたりじゃないのかね?』
『一時期、武術の練習とか言って、飛騨に通ってたしな』
『俺は蒼坊主がどうも臭いと睨んでんるんだが』
『それも十分あり得る話だ』
「みんなで集まって何の相談だい?」
背後から声を掛けられ、ひそひそと噂話をしていた一人が答える。
『何って・・・ネコ娘のお腹の子の父親が誰かって・・・き・・・鬼太郎!!』
そこにいた誰もが鬼太郎を残し蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
「けしからん!!いい加減な噂を実しやかにしおって!!」
鬼太郎の頭上で目玉の親父はカンカンだ。
「こんな噂、信じる方がどうかしてますよ」
父親の手前、鬼太郎は冷静さを装ってはいるが、その拳が硬く握られている。
それは、ネコ娘を傷付けるような噂を流した張本人を探し出し
ボッコボコにしてやろうとの決意の表れだ・・・
そんな息子にまだ怒りの醒めやらぬ様子の父が口を開いた。
「全く、黒鴉に蒼などと・・・皆、どこに目を付けとるんじゃ!!
ネコ娘のお腹に子がいるとしたら、父親は鬼太郎に決まっとろうが!!」
「・・・父さん・・・(-_w;)」
先程からの目玉の親父の怒りは、ネコ娘のお腹の子の父親が【黒鴉】か【蒼坊主】か・・・と
噂されていることだったらしい・・・
父親を妖怪アパートの子泣きの処に送り届けるが、子泣きも砂掛けも噂のことは知らない様子だった。
どうやら鬼太郎やネコ娘に近い者たちの耳に噂は届いていないようだ。
目玉の親父と子泣きが碁を打ち始めると、鬼太郎はいつものようにネコ娘の家へと向かうため
森の中へと入って行った。
鬱蒼と木立が生い茂る森の中は昼でも薄暗く、ひんやりと冷たい空気に満ちている。
そんな森の中をひとり歩いている所為か、鬼太郎の頭の中に嫌な妄想がチラつく。
それは・・・
黒鴉の胸の中でネコ娘が艶やかな瞳を彼に向ける姿や
蒼坊主に組み敷かれ、頬を朱に染め彼に応えるネコ娘の姿____だ。
−−−バカなことを・・・−−−
鬼太郎はそんな妄想を振り払う様に首を何度か横に振ると、遠い記憶を遡っていく・・・
ネコ娘の初めて・・・彼女の蜜壺から朱の雫が散ったのを今でもハッキリと覚えている。
それから彼女の身体が少しづつ花開き、与えられる行為に身を震わせるようになったことも・・・
『んにゃ・・・きたろ・・・恐い・・・堕ちちゃう・・・』
そう言ってしがみ付くネコ娘にこの身が震えるほど満たされた。
『ネコ娘が堕ちるなら・・・ボクも一緒に・・・』
例えそこが煮え滾る地獄の釜の中でも・・・光も通さぬ程深い水の底でも
ネコ娘さえいればボクには天国と同じことだ・・・
その気持ちは今も変わらない・・・いや・・・ますます強くなっている。
時に狂気に満ちた影を落とすほどに・・・
こちらに向かって来るネコ娘の妖気を捕え、鬼太郎は我に返った。
「鬼太郎〜!!うちに来るとこだったの?」
ネコ娘は首にタオルを掛け、スポーツウェア姿だ。
「そうだけど・・・運動でもしてるのかい?」
「ケーキ屋さんのバイトで・・・ちょっとね・・・ダイエットが必要かなぁ〜・・・なんて・・・」
大好きな鬼太郎に太ってお腹がぽっこり・・・などと口が裂けても言いたくない。
ネコ娘の乙女心だ。
そんな彼女に鬼太郎が薄い笑みを零し囁く。
「運動だったらボクが手伝ってあげるよ・・・」
一歩また一歩とネコ娘に近づく鬼太郎・・・
「えっ?別に鬼太郎に手伝ってもらうことなん・・・て・・・」
一歩また一歩と後退りするネコ娘・・・
とうとう彼女の逃げ道は大きく太い立木に塞がれ、クスリと笑う鬼太郎の手が伸ばされた。
「あるだろ?・・・いつもボクとネコ娘が二人でしてる運動が・・・」
唇が重なり、荒々しく鬼太郎の舌がネコ娘の口内に侵入する。
だが、ここは森の中、いつ誰が来るとも知れない・・・
ネコ娘は抵抗するが、それがかえって鬼太郎の心を熱くさせ
地面に組み敷かれてしまう。
「鬼太郎・・・誰かに見られちゃうよぅ・・・」
「見せてやればいいさ・・・」
無論鬼太郎とて本気でそう思っている訳ではない。
遠くに誰かの気配を感じたら、すぐにネコ娘を抱き上げ草叢に隠れるつもりでいるが、
そう言った方が彼女の羞恥心を掻き立て、鬼太郎の嗜虐心が満たされるのだ。
他に比べようが無い程大切で守りたいのに・・・時に壊してやりたい衝動に駆られる・・・
−−−やっぱりボクは鬼だ・・・−−−
鬼太郎がネコ娘のブラジャーをグイッと上にずらすと、張りのある胸が露わになる。
彼の舌と唇が入念に蕾を愛撫し、右手が下着に差し込まれた。
彼女の抵抗とは裏腹にそこはもうすでに鬼太郎を迎え入れる準備を整え
彼の指をすんなりと咥え込む。
「にゃぁぁん・・・きたろ・・・ダメ・・・誰か来たら・・・」
それ以上は何も言わせない・・・鬼太郎の指が彼女の敏感な部分を捕えた。
森の中・・・聞こえるのは淫靡な水音と彼女の甘い声・・・
鳥の声さえ今は遠慮したように聞こえてはこない・・・
「きたろぅ・・・もう・・・堕ち・・・」
寸前で鬼太郎の指の動きが止まり、ネコ娘の潤んだ瞳が彼を見つめた。
宙に浮いたままの身体は昇ことも堕ちることも出来ずに微かに震えている。
「だって・・・ここじゃダメなんだろ?」
意地の悪い笑みがこの言葉の裏を物語っている。
欲しいのならボクに乞うんだ・・・と・・・
艶やかな瞳が一瞬揺れるが、すぐにただ一つのことしか考えられなくなった・・・
「きたろぅ・・・頂戴・・・鬼太郎が欲しいの」
彼の隻眼が満足げに弧を描き、傍の切株に腰を落とすと
その上にネコ娘は導かれ貫かれた。
鬼太郎の腕が彼女の腰に廻され、胸に顔が埋まる。
「にゃぁぁぁん・・・ぁん・・・」
寸前でお預けをくった身体が刹那に堕ちていく・・・
「酷いなぁ・・・ボクを措いて・・・」
そう言う鬼太郎も彼女の蜜壺に締め付けられ、もう持ちそうもない。
彼の奥から駆け上がって来る熱に急かされる様に、その動きを速めると
堪えること無く彼女の体内にその熱を注ぎ入れた・・・
鬼太郎は意識を朦朧とさせているネコ娘を抱え、彼女を家へ送り届けた。
程無くして目を覚ましたネコ娘は、呑気にお茶をすすっている鬼太郎に
瞳を縦に伸ばし怒り出す。
「森の中なんて・・・信じられない!!」
「でも、いい運動になったよね?」
「・・・それは・・・そうだけど・・・」
「ネコ娘・・・運動は続けなきゃ意味ないって知ってる?」
鬼太郎が手を伸ばし、ネコ娘の頬を撫でる・・・
「もう!!鬼太郎のバカ!!信じられない!!」
そんな彼女の言葉さえ、鬼太郎の胸に心地好く響てくる。
これからまた二人の運動が始まりそうだ・・・
後日談
ねずみ男が噂を流した張本人と発覚し、鬼太郎にフルボッコされたのは
ネコ娘がダイエットに成功し、噂が消えた頃のことだった・・・
終
閉じてお戻りください
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