どこまで・・・


「あれぇ〜?ここはこうじゃなくって・・・
 あ〜ん!わからなくなっちゃった!!」

ネコ娘は正月に着る晴れ着の着付けの練習をしていた。
毎年砂掛けに頼んで着せてもらっているのだが、その砂掛けも年末年始は多忙で
いつも申し訳無く思っていたのだ。

「よし!もう一度・・・」

そう言うと袖を通していた晴れ着を脱ぎ、紐を解いた。
今のネコ娘の姿は長襦袢を羽織り腰巻を巻いているだけだ。

「え〜と・・・紐は・・・あっ!!」

下に置いていた着物に足を取られ、バランスを崩したネコ娘は
長襦袢は肌蹴、長い紐が身体に巻き付いた格好で転んでしまった。

「にゃっ!!」

ネコ娘が紐を解こうと暴れれば暴れる程、長い紐が身体に絡み付く。
そこへ鬼太郎がちょうどネコ娘を訪ねてきた。

「ネコ娘、上がるよ」

「ダメェ〜!!鬼太郎ぅ!見ないでぇ!!」

「えっ?どうかした・・・か・・・い?」

鬼太郎はネコ娘のその格好に目が釘付けとなる。
彼が幾度も頭の中で想像してきたネコ娘の姿が目の前にあるのだ。
いや・・・鬼太郎に醜態を見られた恥ずかしさで頬を真赤に染め上げ、
大きなアーモンド型の瞳を涙で潤ませ伏せるその姿は、ある意味想像以上だ。

−−−嫌がる娘を手籠めにする悪代官の気分だ・・・−−−

鬼太郎が薄い笑顔を浮かべ、ネコ娘に近づく。

「ネコ娘がこういう趣味なら、早く言ってくれればいいのに・・・」

「違っ!着付けの練習をしてただけで・・・ちょっと!鬼太郎!何してるのよぅ!!」

ネコ娘の言葉などまるで耳に入っていないかのように
鬼太郎は絡まった紐をキッチリと縛り直した。

「何って・・・キミの趣味に付き合おうと思ってさ・・・」

「だから、違うって・・・」

「あっ!明るいのが気になる?じゃぁ、これで・・・」

近くにあった幅広の紐で今度はネコ娘に目隠しを施す。

「鬼太郎!やめて!!」

叫ぶネコ娘に鬼太郎はクスクス笑いながら囁いた。

「本当に嫌?・・・キミが本当に嫌なら、その鋭い牙でボクの手に噛み付いて
 逃げる筈だろう?」

口も塞がず、足も縛ってはいない。
本当にネコ娘が嫌で逃げたいのなら、そう出来る筈だと鬼太郎は言った。

「私が鬼太郎を傷つけるなんて・・・そんなこと出来ないって
 分かってる癖にぃ・・・」

鬼太郎は喉の奥で笑うと、ネコ娘の少しだけ尖った耳にとびきり優しい声で
囁いた。

「ネコ娘・・・それはねぇ・・・本当は嫌じゃないってことなんだよ・・・
 自分では認めたくなくても・・・ねぇ」

鬼太郎に熱を帯びた優しい声でそう囁かれただけで、ネコ娘の身体の奥が火照り、
自分が目隠しをされていることも、縛られていることも
どうでも良くなってしまう・・・
そんな自分が恥ずかしいと思う理性と、早く鬼太郎が欲しいと叫ぶ本能が
ネコ娘の心の中で鬩ぎ合う。
鬼太郎はその鬩ぎ合う心を見透かした様に、彼女の耳を甘噛し組み敷くと、
そのまま首筋へと唇を落としていく。

−−−ネコ娘・・・理性など今は邪魔なだけだよ・・・−−−

紐に縛られ、いつにも増してネコ娘の胸が強調されている。
鬼太郎の大きく脈打つ彼自身が更に力を増していく。
荒々しく襦袢を肌蹴ると、舌と指でピンクの尖った胸飾りを弄ぶ。

「あ・・にゃん・・・あぁん・・・」

目隠しをされている所為だろうか・・・鬼太郎の行為に全神経が集中し、
彼の髪が自分の肌をサラサラと撫でる感触までもがネコ娘の火照りを
大きくしていく。
鬼太郎の手が腰巻の紐を解き引き抜くと、ネコ娘の普段は隠された部分が
冷たい空気に晒される。
彼女の奥にひっそりと咲く赤い花の蜜壺はもうすでにヒクヒクと蠢き
鬼太郎を誘っていた。
彼が指を蜜壺に差し入れると、途端に絡み付き締めつけられ
蜜が溢れだす。

「こっちのネコ娘はこういう趣向が好きらしいねぇ・・・ほら、こんなに・・・」

鬼太郎はわざと淫猥な水音させ、指を行き来させるが、
溢れ出しているのは何も彼女だけではない。
鬼太郎自身ももうとっくに先を濡らし、早く早くと叫んでいる。

「意地悪言わないで・・・あっ!・・にゃぁぁぁん・・・」

鬼太郎の唇が彼女の蜜壺に吸い付き、舌が蜜を絡め取るが、
それでもネコ娘の蜜壺は枯れることを知らず蜜を溢れさせる。

もっと焦らして泣かせてネコ娘に自分を請わせたいという思いと、
早くあのゾクゾクするような彼女の胎内へ注ぎ込みたいという相反する思いが
今度は鬼太郎の中で鬩ぎ合うが、

「鬼太郎ぅ・・・お願い・・焦らさないでぇ・・・」

どうやら答えはネコ娘が出してくれたようだ。
それに彼女が自分を請うおねだりの言葉に鬼太郎もこれ以上は我慢が効かない。
しかし、そんなことは微塵も見せず、

「上手に言えたご褒美に、ちゃんと応えてあげなきゃねぇ・・・」

鬼太郎はネコ娘の中へと彼自身を埋めた・・・

唇がネコ娘の唇に重ねられ、二人の舌が絡み合う。
彼女の甘い喘ぎ声に合わせるように、彼女の蜜壺が鬼太郎自身に吸い付くように
絡み付く。

−−−くっ・・・きつ・・・−−−

鬼太郎の背にゾクゾクする程の快感が駆け上げるが、動きを弛め熱を逃がす。
ネコ娘の頬に鬼太郎の汗が滴り落ちが、もうどちらがどちらの汗なのか
わからない程だ。

「ネコ娘・・・イクよ・・・」

鬼太郎が動きを速めると、ネコ娘の中で何かが弾け彼女の意識は飛ばされた。
それを確認すると彼もそのまま彼女の胎内奥深くに注ぎ込んだ。






ネコ娘が気が付くと、既に縛られていた紐が解かれ、鬼太郎のちゃんちゃんこが
身体にかけられていた。
隣では鬼太郎が“やっと起きた”と言う様な顔でネコ娘を見ている。

「紐の跡・・・後でちゃんと消すから・・・」

鬼太郎にそう言われ手首を見ると薄っすらと紐の跡が残っている。

「もう!自由に動けないし本当にイヤなんだから!」

怒るネコ娘に鬼太郎がニヤニヤ笑う。

「だから本当に嫌ならボクの手に噛み付いてお逃げって言ったじゃないか・・・
 でもキミは逃げなかった・・・そうだよねぇ?」

「そんなこと言うなら一度鬼太郎も縛られてみるといいんだわ!!」

「ボクは別に構わないけど・・・へぇ〜・・・そういうのも好きなんだ・・・
 でも、そうすると・・・」

「・・何よ!」

ネコ娘の額がピクリと動くが、鬼太郎は素知らぬ振りで
彼女の耳に囁いた。

「ボクは縛られて動けないし、目隠しで見えないわけだから
 当然ネコ娘が全部してくれんだよねぇ?あ〜んなことや、こ〜んなこともさ」

ネコ娘の顔が見る見るうちに朱に染まる。

「んにゃっ!!鬼太郎のバカァ!!」

そう言って彼の胸をドンドン叩くネコ娘を鬼太郎は苦笑しながら抱き止めた。

−−−いったい君はどこまでボクを溺れさせれば気が済むんだい?ねぇ、ネコ娘・・・−−−




                 終


       
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